なぜミランだったのだろうか。本田は現在27歳。ミランで2シーズン半過ごせば30歳。マーケットの常識に従えば栄転は難しい。すなわちミランは本田にとって、選手キャリアのピークを迎える場所になる。 そう考えると、あまり喜ぶ気にはなれない。行き先は他になかったのだろうか。CSKAモスクワに支払う移籍金という名の違約金はゼロ。他のクラブが獲得に名乗りを挙げることは十分にできたはずだ。 実際にはいくつかあったのだろう。その中から本田のお眼鏡に叶ったクラブがミランだったということなのだろうが、だとすれば、それ以上のクラブからオファーはなかったということになる。 6、7年前ならそれ以上のクラブは限られていた。せいぜい5、6チームしか存在しなかった。ミランは欧州のトップクラブの座に君臨していた。それはいまや昔話といいたくなるほど、いまのミランはひどいサッカーをしている。現在の順位は11位。先日、アタランタに