はじめに たまには、簡単な数学の話をしてみようと思う。数学科の人なんかには当たり前過ぎて、眠たいかもしれない。いや、むしろ、細かいところはガンガンさっぴいているので、よかったら厳密な事をコメントしてくれたりするといいかもしれない。この文章はオイラーの等式という、有名で、とても綺麗な関係に関する文章なのだけれど、それを探索する過程で触れられる、出来るだけ色んな話題に飛ぶようにした。 1: Introduction 昔々、オイラーさんという数学者が居た。オイラーの等式と呼ばれる彼の発見した等式は、e^iπ = −1 というもの。小説「博士の愛した数式」に出てくるような、非常に有名な数式で、「人類の至宝」なんて呼び名で呼ばれる事もあるこの数式は、整数の− 1 と、円周率のπ、そして、虚数i とネイピア数e の、魅惑のコラボレーションで構成されている。e^iπで、^は「乗」の意味。3^2とすれば3