また海外の工場建設現場に来ている。今週、HPの更新が遅れたのはそのせいだ。私の勤務先はエンジニアリング会社で、仕事の8割は海外の顧客向けである。ただし今回のプロジェクトはめずらしく、日本企業が客先になっている。海外に工場を建設する仕事の手伝いである。 日本企業と海外企業(とくに欧米のメジャーな企業)では、同じ業種に属していても、客先として見た場合、まったく性格が異なる。企業間のつきあい方の根本が違うのだ。この話はまた別の時に書くが、その背後には「契約」というものに対する態度の違いがあるのだろう。 さて、日本企業の海外進出には二つのパターンがある。売り手として外に出るか、作り手として外に出るかだ。売り手として外に出る、とはすなわち製品を輸出して海外に販売チャネルを構築する行き方である。高度成長期とはまさにこれが始まった時期だった。安価で、良質な商品を作る。それが海外でも注目される。まず商社経