"応力は積分点で出力されています"ということを言うと、有限要素法の経験の浅い方にはきょとんとした顔をされることがよくある。 ここでいう積分点とはガウスの数値積分点のことである。 有限要素法での重要な局面の一つに各要素の剛性マトリックスを求めることがある(ここでは、一番ポピュラーな変位型有限要素法を想定している)。 その剛性マトリックスは要素内で仮定された変位分布から誘導された関数を積分することで求まる。 2次元要素や板要素では2変数の面積分となり、ソリッド要素では3変数の体積分となる。 いま一要素内での応力や歪みが一定とみなしてもいいほどにメッシュ分割が充分に細かくされていると仮定しよう。 すると要素剛性マトリックスを形成する積分式の被積分関数は一定値となり、積分の外に吐き出され、 最終的には要素の面積(体積)を求める式が残ることになる。結局、有限要素法では要素の面積、体積を精度よく求め