http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100407/1270572802について少し反省。「玉石混淆」とか言って、「玉」と比べて「石」を不当に差別したのではないか。「石」は石として肯定されるべきなのではないか。 そう思っていたら、小池昌代に「石」をテーマにした短編小説があったということを思い出した。「石を愛でる人」(『感光生活』、pp.67-77)。「わたし」がTV局のプロデューサーの「山形さん」に石の展覧会に誘われて、「山形さん」に〈恋愛未満〉的な感情を抱くというような筋。 趣味といってもいろいろあるが、山形さんの場合は、「石」であった。「石」を愛でることであった。そのようなひとを、一般に「愛石家」と呼ぶらしい。愛猫家とか愛妻家とか、考えてみれば、世の中には何かを愛して一家を構えるほどの人が結構いる。しかしアイセキカと聞いて、即座に石を愛するひととは、ちょっと