「パラダイス鎖国」という造語がある。住み心地のよい「パラダイス」のような日本に閉じこもって「鎖国」のような状態になることを指している。特に若い方々が海外への興味を失って,海外旅行に行かなくなったり,海外勤務を避ける傾向にあるという。さらには,同じような傾向が日本の製造業にも蔓延していて,そこそこ大きな規模の日本市場に閉じこもって国際市場での競争力を下げていることにつながっているとする。 名付け親は,日本の自動車メーカーに勤務後,米国に留学して今はシリコンバレーに住んでいる海部美知氏で,『パラダイス鎖国~忘れられた大国・日本』(アスキー新書)という本を出されている。海部氏は2005年に日本に一時帰国した際に,「日本は,誰も強制していないけれど,住み心地のいい自国に自発的に閉じこもる『パラダイス鎖国』になってしまったのではないか」(本書p.003~004)と感じたという。これを同氏のブログに書
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