常温常圧、太陽光下で水と二酸化炭素から、有機物の一種であるギ酸を合成した。紫外線や外部電源などは使っておらず、太陽光だけで燃料を無限に製造できる可能性が開けたことになる。 太陽光から電気エネルギーを取り出す装置は広く普及している。太陽電池だ。では太陽光を使って物質を合成する装置は存在するだろうか。 存在する。植物だ。植物は水と二酸化炭素からブドウ糖(グルコース)を合成している。地球上のほぼ全ての生物が生存できるのは、植物が光合成の能力を備えているからだ。 住宅用の太陽電池でも、変換効率の高い製品を使うと太陽光のエネルギーの20%を電力に変換できる。それでは植物の「変換効率」はどの程度だろうか。 実は意外に低く、0.3%程度だ。この程度の効率であっても、全ての生命を支えることができる。 太陽電池が存在するにもかかわらず、人工光合成に意味があるのは、「人工光合成=太陽電池+二次電池」と見なすこ
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