ミッツ・マングローブ ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの連載が、「今週のお務め」とリニューアルして始まりました。2回目のテーマは「広末涼子さんの『格』」について。 * * * もはや私の中では、「さらに格が上がった」としか感じない広末涼子さんですが、いったい世間はどの面下げて、今さら彼女に「一般常識」を求めるのか。不思議でなりません。 芸能からフィクションが消えつつあった平成の世に、突如現れた広末涼子という存在は、常に「清純と穢れの背中合わせ」を女性に求める、ご都合主義なノンケ男たちの儚いスケベ心を、一手に背負うことに。かつて一度でも、広末涼子で下世話な妄想をしたことのある男たちは、今こそ彼女を命懸けで守ってもお釣りがくるぐらいだというのに、まあ見事に何もしない腰抜けっぷり。二言目には「子供が可哀想」と、右へ倣えの正義感でしか物事を判断