商品の特徴に合わせた戦略のチューニングを行うための「相対化フレーム」を解説する本連載。前回は「真実の瞬間」モデルを用いて、顧客は商品・サービスを4回評価していることについて解説した。今回は、その4回の評価のうち、新規顧客を獲得するために重要な「ZMOT(Zero Moment-Of-Truth)」についてより深く考察する。ここをキッチリ理解できると、戦略策定時の解像度が格段に上がるだろう。 マーケティングの勝負は「ZMOT」で決まっている いかに認知されていても、興味・関心を持ってもらえていても、好意度や購入意向が高くても、いざ「飲みたい」「食べたい」「行きたい」「欲しい」などのニーズが顕在化したときに思い出してもらえない商品は買ってもらえる可能性は低い。 想起されない商品はその時点で圧倒的に不利であり、最初に思い出してもらえる商品は圧倒的に有利なポジションからマーケティングができる。では