■ベルトコンベヤーを機能させるための「みんな仲良く」 「学級」は公教育制度が始まった約150年前、富国強兵や殖産興業のために、大量の子どもたちに大量の知識・技能を一気に学ばせる必要からつくられたものです。「みんなに同じことを、同じペースで、同じようなやり方で、できあいの問いと答えを一斉に勉強させる」。この大量生産型・ベルトコンベヤー式の教育が、近代化・産業化の過程で日本に限らず、ほぼすべての近代国家で採用されたのは、「最も効率がいいから」にほかなりません。特に日本では、このベルトコンベヤー式が発展する過程で、まとまりやすさを追求するなかで「みんな仲良く」「家族のようになろう」と感情共同体のようになっていったのです。 ベルトコンベヤー式なのですから、教室の中に多様な子どもたちが入り交じっていたら、当然うまく機能しなくなってしまいます。だからこそ、子どもたちは生存本能として、人と違うことをする
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