日本製の7メートルアンテナ群。日本はこの7メートルアンテナ12台と12メートルアンテナ4台からなる干渉計のセット「モリタアレイ」を建造した。2014年3月に標高5000m に上がった時には異常気象による降雪がまだ残っていた。iPhoneの高度計アプリの表示は5040m。酸素不足で倒れそうだった。写真・山根一眞 真実は、想像より奇なり! 前回紹介した、2014年11月6日に国立天文台が発表した電波望遠鏡「アルマ」がとらえた原始惑星系円盤の画像は、世界を代表する科学誌『サイエンス』や『ネイチャー』の表紙を飾れるほどの成果だったが、日・米・欧の「アルマ」チームは、あえてそれをしなった。 「アルマ」の日本側のプロジェクト代表者である井口聖さん(国際アルマ計画・アルマ東アジア・プロジェクトマネージャ、国立天文台教授)は、その理由をこう説明した。 「あの絵一枚、プレス発表しなければ、世界を代表する科学