ブックマーク / imidas.jp (4)

  • 香山リカ連載「常識を疑え!」第268回「かつてのサブカル・キッズたちへ~時代は変わった。誤りを認め、謝罪し、おずおずとでも“正論”を語ろう」

    コロナ禍で強行した東京オリンピックが幕を閉じた。 感染症の影響にとどまらず、このオリンピックは、招致が決まった当初からさまざまな疑惑や不祥事に“伴走”されながら準備が進んできた。そして、開会式直前になって演出チームの作曲担当・小山田圭吾氏、演出担当の小林賢太郎氏がそれぞれ辞任、解任で姿を消すことになった。 中でも小山田圭吾氏の辞任については、いまでもネットを中心にさまざまな議論が交わされている。今回の辞任の原因になったのは、1994年と95年にそれぞれ音楽誌とサブカル誌に掲載されたインタビューで語った自身のいじめ加害体験だ。さらにそのいじめには、障害のある同級生へのいじめであることも明かされている。 小山田氏は、80年代末、「フリッパーズ・ギター」という音楽ユニットでその名前を知られるようになり、90年代にはソロユニット「コーネリアス」を結成。69年生まれの小山田氏は当時20代半ばで、音楽

    香山リカ連載「常識を疑え!」第268回「かつてのサブカル・キッズたちへ~時代は変わった。誤りを認め、謝罪し、おずおずとでも“正論”を語ろう」
  • 核のゴミの行き先~忘れられた青森県下北半島(猿田佐世連載「新しい外交切り拓く」)

    青森県六ケ所村にある日原燃の核燃料再処理工場 2011年の福島第一原子力発電所事故以来、原発反対運動は全国に広まった。大多数の日国民は原発問題の存在を認識し、賛成なり反対なり何らかの意見を持っている。 しかし、どれだけの国民が「再処理」について知っているだろうか。また、原発は「トイレなきマンション」などと言われているが、現在、原発から出た「核のゴミ(使用済み核燃料)」はどこに置かれているか、どのくらいの国民が知っているだろうか。 核燃サイクルの負担が青森に集中 昨年(2019年)末、私は青森県の下北半島を訪問し、原子力施設の調査を行った。これまで私は原子力の問題について日米関係の視点から研究を行ってきたため、現場を見なければ、という思いに駆られて足を運んだのだ。 下北半島には原発関連の様々な施設が連なるように設置されている。北から順に挙げれば、州最北端の大間町にフルMOX炉の原発が建

    核のゴミの行き先~忘れられた青森県下北半島(猿田佐世連載「新しい外交切り拓く」)
  • 権威ではコロナを抑えられない 過去の教訓を生かした韓国の対策(徐台教)

    3月11日、疾病管理部を訪ね、鄭銀京(チョン・ウンギョン)疾病管理部長(左)の説明を受ける文在寅大統領。青瓦台提供。 韓国で一人目の新型コロナウイルス感染者が確認されたのが2020年1月20日のことだった。それから2カ月半以上がたち、今や新型コロナウイルスのある風景は韓国の日常となりつつある。 バスやあちこちの建物には、くしゃみと咳の際のマナー、手洗い、マスク着用という基原則を扱ったステッカーが貼られ、消毒ジェルも随所に置かれ、手の乾くひまがない。日に数度、携帯電話には政府から一方的に緊急メッセージが送られてくる。ビーッとうるさいため、消音にしていないと寿命が縮む。 毎朝11時の政府対策部の記者会見はラジオやテレビで生放送され、新規感染者、検査数合計、死亡者、完治者などの数字が読み上げられるとともに、重要な決定事項が発表される。さらにLINEに登録しておけば、この数字は午前10時過

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  • 凄惨な事件をどのような言葉で語るか――相模原事件と「一人で死ね」をつなぐもの ~丁寧さを欠いた「死を語る言葉」が広まっていくことについて 荒井裕樹(文学者)

    「7月26日」の記憶 2016年7月26日に起きた「相模原障害者施設殺傷事件」(以下、相模原事件)から3年が経とうとしている。被害者やその家族・遺族には、なおも癒えない傷を抱える方が少なくないだろう。 犠牲となった方のご無念を思い、心よりご冥福をお祈り申し上げたい。 一方、この事件を追いかける記者や学者たちからは、すでに昨年(18年)あたりから、記憶の風化を懸念する声が漏れている。19名もの命が奪われた凶悪な事件が、わずか2~3年のうちに風化してしまう事態を、私たちはどのように受け止めればよいのだろう。 もちろん、7月26日に「だけ」、この事件を思い起こせばよいわけではない。しかし、この日に「さえ」、思い起こされないなどということがあれば、それはまさに記憶の風化に他ならない。 あの事件が今後、社会にどのような影響を及ぼすのかについて考え続けている私にとって、昨年の「7月26日」は当につら

    凄惨な事件をどのような言葉で語るか――相模原事件と「一人で死ね」をつなぐもの ~丁寧さを欠いた「死を語る言葉」が広まっていくことについて 荒井裕樹(文学者)
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