イスラエルは世界に先駆けてワクチン接種を開始し、これまでに国民の約70%が少なくとも1回の接種(主にファイザー社製mRNAワクチン)を終えています(図1)。それに伴い、5月から6月にかけては、感染者数(図2)や死者数(図3)がゼロに近づき、新型コロナウイルス感染症の終息に成功したかと期待されました。しかし、7月以降、デルタ変異株による感染の再拡大に見舞われ、9月15日現在、人口当たりの感染者数や死者数は日本を大きく上回っています。また同国は、ワクチン接種後の時間経過とともに感染予防効果が減弱するという国内のデータを公表し、7月末から、60歳以上を対象に3度目の接種を開始しました。その後、対象を拡大し、9月15日現在の公表データで、60歳以上では70%以上が、40歳以上でも50%前後が3回目接種を終えています(図4)。同国の研究者が9月15日にNew England Journal of M