特集 防衛白書閣議決定 中国意識し南西に展開2011年8月3日 Tweet 2011年版防衛白書で、南西諸島での警戒監視能力向上など、自衛隊配備があらためて示された。白書では名指しこそ避けたものの、「中国の軍拡を意識」(防衛省幹部)していることは明らかで、中国軍の海洋進出や装備の近代化などに対する防衛省の警戒感があらわになった形だ。さらに、中国の周辺国に対する対応について「高圧的とも指摘される」と明記。中国軍駆逐艦などの通過が活発化する南西の海をにらみ、他省庁との連携で紛争回避の外交努力を払う姿勢は薄いまま、防衛省は与那国島などへの自衛隊配備で一層の“防衛力”強化を図る構えだ。 6月8、9日の両日、中国海軍の駆逐艦など11隻が沖縄本島と宮古島の間を通過し、フィリピン沖で軍事訓練を実施した。 ■自衛隊が「奪還」 中国海軍は08年ごろから本島―宮古島間の公海から太平洋に進出し始め、現在