米原万里さんの「打ちのめされるようなすごい本」読了。 前半は、週刊文春に連載されていた「読書日記」(2001年1月~2006年5月)、後半は、彼女が1995年~2005年の間にしたためた書評で構成されている。 この書評も膨大な量で、しかも私が読んだことのある本は桐野夏生の「グロテスク」や恩田陸の「ドミノ」他ほんの数冊だった。 この前半の読書日記のなかに、がん闘病に関する記述や読んだ本が取り上げられていて、最後の3章が「癌治療本を我が身を以て検証」1~3と題され、最後が2006年5月18日となっていることから、これが絶筆になったと思われる。 そうまでして米原万里が伝えたかったことはなにか? 彼女は書き出しにこう述べている。 なんとか、身体にダメージの大きい三大治療を避け、代替療法と呼ばれる治療を試してきたが、結果的に抗がん剤治療を受けることになった経緯は、万が一体力が戻ったら『お笑いガン治療