辛島デイヴィッドはつい最近村上春樹のアメリカ進出についての書籍をみすず書房から出したばかり。アルフレッド・バーンバウムは村上春樹の初期作品を英語に訳した翻訳家。そして都甲幸治はアメリカでの村上春樹の評価について、いくつか文藝誌に論文を寄稿している。そんな三人が村上春樹の英訳、世界的な評価について語るイベント。 一つのフロアに50人はいる岩波ブックセンターが超満員になり、変な熱気があった。半分は色々な会社の編集者やエージェント、それから村上春樹の初期作品を英語で唯一刊行していた講談社インターナショナルの人もいたと思う。マニアックなテーマにもかかわらず多くの参加者がいたことに驚いた。 辛島氏、都甲氏の話は聞いた事があるが、アルフレッド・バーンバウム氏の話は初めて聞いた。流暢な日本語で、遠慮せずものを言う人だなと言う印象だった。彼は初期の村上春樹の翻訳を手がけ、村上本人とも交流があり、バーンバウ