「外交のカラクリ、国家の嘘」 手嶋龍一×佐藤優×田原総一朗 「オフレコ!」vol3 掲載鼎談記事 日本外務省にインテリジェンスは可能か? 田原 国家の外交や安全保障のため、主として秘密裡に――という意味は表側の外交や防衛と表裏一体に――行う情報活動あるいは諜報活動を「インテリジェンス」という。日本は、何枚かのプレート(岩盤)が地下で複雑にぶつかり合う場所だから地震が多いんだけど、地上でもアメリカ、ロシア、中国という大国の勢力圏がぶつかる場所だからゴタゴタが多い。朝鮮半島や台湾の隣で、領土問題や拉致問題はじめさまざまな懸案もかかえる。「外交は武器を使わない戦争」というが、日本のような国こそインテリジェンスがとても重要だと思う。今日はそのことを議論したいんです。そこで最初の質問。私は、佐藤優という人物を、日本の第一級の「インテリジェンス・オフィサー」と評価する。そういう人を外務省はなぜ、突き