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  • 故郷忘じがたく候 ―九州の朝鮮陶工たち― 洋々閣ー女将のご挨拶66

    との記事もありましたし、李参平の子孫の金ケ江省平氏の十四代金ケ江三兵衛襲名披露作品展の記事もありました。400年ほど前に、秀吉の野望の朝鮮半島出兵により、各大名が自分の領地に連れ帰った朝鮮陶工たちの裔がいま、九州各地で陶芸家として活躍なさっているのですが、以前には余り表面に出なかった出自のことを最近でははっきりさせられるケースが増えているように思います。 猛暑しのぎに、「初期伊万里」(17世紀前半。古伊万里の前の時期)と呼ばれる有田やその周辺の焼き物の図録を眺めてみたり、ちょうど唐津市近代図書館でやっていた『初期伊万里展』に通ってみたりしました。村田喜代子先生の小説『龍秘御天歌』と、その続編『百年佳約』も思い入れ深く読みましたし、司馬遼太郎先生の『故郷忘じがたく候』を、久しぶりに読み返しました。 すると頭の中に、『龍秘御天歌』の「百婆」が乗り移ってきて、見るものが皿の図柄の鷺や、石榴や、山

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