朝吹真理子の「きことわ」(新潮社、2011年1月25日発行)を読みました。著者紹介によると、朝吹真理子は1984年、東京生まれ。慶應義塾大学前期博士課程在籍(近世歌舞伎)。2009年、「流跡」でデビュー。2010年、同作で堀江敏幸選考によるドゥマゴ文学賞を最年少受賞。2011年「きことわ」で第144回芥川賞受賞。とあります。受賞時の朝日新聞の記事には「朝吹さんは、フランス文学一家の3代目。父も祖父も仏文学者で、サガンの翻訳で知られる朝吹登水子さんは大叔母」と書かれていました。 ふと思い出したのは、2009年にパナソニック電工汐留ミュージアムで開催された「ウィリアム・メレル・ヴォーリス展」に出されていた「旧朝吹邸(東芝山口記念会館)」(1926年)と、「旧朝吹山荘(睡鳩荘)」(1931年)です。図録には、「旧朝吹邸」は、「三井傘下の企業で活躍した実業家朝吹常吉の邸宅。スパニッシュ・スタイルの