11月20 28年の生涯を氷河期のアラスカで地球2周分近くも遊動したケナガマンモス カテゴリ:古動物学・古植物学第四紀学 氷河期の極北アラスカで遊動生活を送っていたケナガマンモス(Mammuthus primigenius)の足跡が、牙に含まれるストロンチウム同位体比履歴の分析から分かった。分析されたその雄個体は、28年間の生涯でアラスカ全域の広い範囲を遊動していて、その総距離は地球2周分近くにも達していた。 ◎幼体から老齢期までの生涯を追う アラスカ大学フェアバンクス校のマシュー・ウーラー教授ら国際研究チームが、アメリカの科学誌『サイエンス』8月13日号で報告した(写真=報告が掲載された『サイエンス』誌)。 現生のアジアゾウやアフリカゾウの生態からも、氷河期のケナガマンモスも食物を求めて広範囲を遊動していたことは推測できるが、それを幼体の頃から老齢期に至るまで追跡できたのは、その手法と共