本章では先手が別の手順でゴキゲン中飛車を目指す方法と居飛車側の有力手段を御紹介します。 「図1」までの手順 ▲7六歩 ▽8四歩 ▲5六歩 ▽3四歩 ▲5五歩 ▽6二銀 ▲5八飛 ▽8五歩 ▲7七角 58、59章と67~69章で御紹介した先手番限定の攻勢振り飛車の手順で、5六歩に後手が▽3四歩と角道を開けた場合、 中央位取り型の中飛車にする事が出来るのは少し解説しましたが、この戦型そのものは昔から有り、 その頃はもちろんゴキゲン中飛車とは呼びませんでした。現在の流行によって中央位取りの理想形にしやすい、 この手順も見直され、ゴキゲン中飛車の一戦型として指されるようになったのです。 この他にも一手目に▲5八飛(▽5二飛)と振る手も先手後手共に有ります。 ゴキゲン中飛車が流行してからプロ間でも一手目に飛車を振るなどの手段がとられるようになりました。 これが8章の最後で少しだけ触れた事情なのです。