Pro Toolsは音が悪いのか ちょうど21世紀が始まろうかという頃の話。音楽レコーディング業界に大きな変化の波が押し寄せました。それは「Pro Tools(プロ・ツールス)」の登場。 音楽レコーディング業界にとってPro Toolsの登場は、まさに黒船到来でした。Pro Tools 24|Mixという機種が市場に投入された頃を境に、それまで主流だった「マルチテープを回して、業務用アナログミキサーでMIXする」というレコーディングの手法が、「Pro Toolsで(なんでも)やる」という手法に置き換えられ、わずか数年でレコーディングスタジオの標準マルチトラック・レコーダであった「SONY PCM-3348(通称:ヨンパチ)」の息の根を止めてしまったのでした。 当時、プロのレコーディングエンジニア達の間で「Pro Toolsは音が悪い(から使えない)」「いや、使える」という激しい論争があった