ブックマーク / honyakumystery.hatenadiary.org (3)

  • 初心者のためのウィリアム・アイリッシュ入門(執筆者・門野集) - 翻訳ミステリー大賞シンジケート

    出会いから翻訳者としての関わりまですべて省くが、私にとってウィリアム・アイリッシュという作家はまるで遠い親戚のような存在、意識せずとも心の隅にいつも引っかかっているのだが、おおかたにとっては過去の作家、このコーナーで取り上げられるのがいかにも唐突に感じられることだろう。こんな機会が訪れたのは、今年9月に創元推理文庫のフェアで『ニューヨーク・ブルース』が復刊されたおかげなのだが、そのことを改めてお伝えすることさえできれば、この稿の目的はほとんど達したようなものだ。というのも、一人でも多くの方にぜひとも読んでいただきたいと心から願うアイリッシュの小説はただ一つ、その短篇集におさめられている「さらばニューヨーク」、原題 Goodbye, New York だからだ。 アイリッシュは、そもそもは文学の世界での栄光を追いもとめていた作家で、パルプマガジンを舞台にミステリを書きはじめるようになったあと

    初心者のためのウィリアム・アイリッシュ入門(執筆者・門野集) - 翻訳ミステリー大賞シンジケート
  • 藤原編集室通信(出張版) 第1回 - 翻訳ミステリー大賞シンジケート

    S・S・ヴァン・ダインになった男 S・S・ヴァン・ダイン。 かつてこの名前は魔法のような響きを持っていました。『グリーン家殺人事件』『僧正殺人事件』で探偵小説史に不滅の金字塔を打ち建てた、偉大なる格ミステリの巨匠。名ウィラード・ハンティントン・ライト。ハーヴァード大学大学院で文学を修め、パリとミュンヘンで絵を学び、文芸批評と美術評論の分野で活躍。執筆による心身の酷使により重度の神経衰弱にかかり、療養中の退屈をまぎらわせるため手に取った探偵小説に興味を惹かれて、この分野の、二千冊を集めて二年間読みふけった。その研究の成果を三冊の探偵小説のプロットにまとめて知人の編集者にもちこみ、出版されるやたちまちベストセラーに――という成功物語は、「一人の作家に六つ以上の優れた探偵小説のアイディアがあるとは思えない」という有名な言葉とともに、ミステリ・ファンなら誰もが知るエピソードでした。 これらは

    藤原編集室通信(出張版) 第1回 - 翻訳ミステリー大賞シンジケート
    tategami-jin
    tategami-jin 2011/09/30
    ロス・マクドナルドの伝記、ぜひ読みたい。お願いします、早川書房さま。
  • 北上次郎の質問箱・第二回その1(執筆者・北上次郎) - 翻訳ミステリー大賞シンジケート

    吉野仁さま、書評家のすすめるを買いにいく読者と 作家のすすめるを買いにいく読者のどこが違うのですか? 「http://homepage2.nifty.com/yoshinojin/」は愛読しているブログだが、8月21日の発言が気になったので書いておきたい。の雑誌9月号の翻訳ミステリー特集に対する批判から始まって、書評と読者の関係にまでその言は及んでいる。の雑誌9月号に対する批判についてはここでは触れないことにする。私はそれに答える立場でもない。私の名前が出てくる箇所があるので、行きがかり上、そこにだけ触れることにしたい。 できれば、「巧言令色 吉野仁」8月21日の項を読んでからこれを読んでいただきたいのだが、それも面倒だという人のために、少し長くなるがその一部を引いておく。 「で、あえて同じような例を挙げると、かの北上次郎さんが理想とする「もっともいい書評」とは、「それを読んだ読者

    北上次郎の質問箱・第二回その1(執筆者・北上次郎) - 翻訳ミステリー大賞シンジケート
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