日本経済がデフレに悩まされて、およそ15年。これほどの長さは経験がないとあって、有効な処方箋を見いだせていない。実は今から100年以上も前、もっと長いデフレを経験した国があった。英国だ。その歴史にヒントを探る。 デフレとは「一般物価が持続的に下落する現象」とされる。政府のデフレ認定の条件はいくつかあるが、主に総合消費者物価指数(CPI)のうち食品やエネルギーを除いた「コアコアCPI」が6カ月連続で、前年同月に比べて下落した場合が1つの目安だ。このコアコアCPIは1998年に前年同月比でマイナス圏に陥った。その後、プラス圏に浮上する場面は数えるほどしかなく、足元まで下落基調が続いたままだ。 この間の経済情勢については、日経ビジネス3月26日号の特集「さらばデフレ消耗戦~『安ければいい』が国を滅ぼす」をご覧いただきたいが、いずれにせよ、日本人がこの不況続きの中で失ったものは計り知れない。 過去
野田佳彦政権の命運が懸かる「消費税政局」が重大局面に入った。法案成立へ関門が続くが、野党が求める衆院解散は先送りの雰囲気が漂う。キーマンの思惑も絡み、微妙なバランスが形成されているためだ。 野田佳彦政権が最重要課題に掲げる消費増税関連法案の早期成立。それに向けた第1の関門となる民主党内の調整作業が佳境を迎えている。 「消費税を上げて景気が良くなると本気で思っているのか」。民主党の合同会議では増税に反対する小沢一郎・元代表を支持するグループなど慎重派議員からこんな怒号が相次ぐ。党は今にも空中分解しそうな勢いだが、同党のある閣僚経験者の見方は異なる。 「TPP(環太平洋経済連携協定)を巡る騒動と本質は変わらない。地元向けにアピールできればいいんだから、落ち着くところに落ち着くはずだ」 見えている着地点 やはり、党を二分する論争に発展した昨年秋のTPP参加問題。最終局面で野田首相らが「事前協議へ
ニシザワ カズヒコ/1989年3月一橋大学社会学部卒業、同年年4月 三井銀行入行。2002年年3月法政大学修士(経済学)。主な著書に『税と社会保障の抜本改革』(日本経済新聞出版社、11年6月)、『年金制度は誰のものか』(日本経済新聞出版社08年4月、第51回日経・経済図書文化賞) など。 西沢和彦の「税と社会保障抜本改革」入門 増加する社会保障費の財源確保に向けて、政府は消費税引き上げの議論を本格化させている。だが、社会保障をめぐる議論は複雑かつ専門的で、国民は改革の是非を判断できない状態に置かれている。社会保障の専門家として名高い日本総研の西沢和彦主任研究員が、年金をはじめとする社会保障制度の仕組みと問題点を、できるだけ平易に解説し、ひとりひとりがこの問題を考える材料を提供する。 バックナンバー一覧 国民皆保険のラストリゾートである「国民健康保険」は加入者世帯の20%が保険料を滞納してい
1948年三重県生まれ。京都大学を卒業後、1972年に日本生命保険相互会社に入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当するとともに、生命保険協会の初代財務企画専門委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事する。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、同社を退職。2006年に生命保険準備会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年の生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社を開業。社長、会長を10年務めたのち、2018年より立命館アジア太平洋大学(APU)学長。2024年より現職。 出口治明の提言:日本の優先順位 東日本大地震による被害は未曾有のものであり、日本はいま戦後最大の試練を迎えている。被災した人の生活、原発事故への対応、電力不足への対応……。これら社会全体としてやるべき課題は山積だ。この状況下で、いま何を優先すべきか。ライフネット生命の会長兼CEOであり、
1966年富山県生まれ。投資家、ファンドマネジャー。レオス・キャピタルワークス株式会社代表取締役社長・最高投資責任者(CIO)。早稲田大学法学部卒。国内・外資大手投資運用会社でファンドマネジャーを歴任後、2003年レオス・キャピタルワークス株式会社を創業。主に日本の成長企業に投資する株式投資信託「ひふみ」シリーズを運用。一般社団法人投資信託協会理事。投資教育にも注力しており、JPXアカデミー・フェロー、明治大学商学部兼任講師も務める。 これからの日本について、自分のアタマで考えよう! カリスマ人気ブロガーと辣腕ファンドマネジャーの異色カリスマ対談! 個人のブログで月間150万PVを誇る人気ブロガーちきりんさんと、5500人以上の社長と会い、驚異の運用成績を上げているファンドマネジャーの藤野さん。この2人が初めて顔を合わせ、日本の将来は本当に暗いのか、経済、仕事、資産運用などをテーマに語った
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く