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![なぜインフレよりもデフレがいいのか](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bbdbc6f85ec0ff0c6e76d71be74519834f97aab2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F5%2F9%2F1200w%2Fimg_5946f67632d8fd829ec2a9c228d59c72213018.jpg)
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昨年の今頃、私は消費税増税を目前に控え、いくつかの自治体と連携して、地域通貨を実践する準備をしていました。 ところが調べていくうちに「今の日本では地域通貨はまず上手くいかない」という確信を持つに至りました。 この20年ほどの間に、日本で試行された地域通貨にはいくつもの目的を異にするものがあります。*1 2014年4月の消費税増税で、デフレが悪化するのが目に見えていましたので、昨冬私が目指したものは、デフレに対抗できるような減価する地域通貨でした。 つまり、物価が下落するよりも速く地域通貨のほうが減価するならば、地域通貨は滞留されることなく、モノ・サービスの交換を促すはず、という発想です。 実際、この減価する地域通貨というものは80年前のオーストリア・ヴェルグルでは大変大きな経済効果があったとされています。 オーストリア・ヴェルグルの減価する地域通貨「労働証明書」 80年前のオーストリア・チ
■金融政策 私の視点 ――松尾さんはマルクス経済学者を名乗っています。左派の立場こそ本来、金融緩和を重視するべきだとの主張です。 「欧米では左派は金融緩和に賛成という色分けが普通だ。金融緩和は雇用を拡大させる効果があり、それは左派が重視するものだからだ。一方、物価が上がってインフレになれば資産が目減りするから、お金持ちの階級が金融緩和に反対する。こういった人々の支援を受けた右派の政治家は普通、金融緩和については否定的だ」 ――日本では自民党が金融緩和を進める一方、共産党が反対して、政治的立場と政策がねじれています。 「なぜ左派が金融緩和に反対するのか。言ってしまえば、左派は雇用問題が一番深刻な若い世代の支持がだいぶ細っていて、古参の支持者に依存する現実がある。退職して年金生活者になっている支持者は金融緩和による物価上昇を恐れる気持ちが強い。それが一つの理由ではないか」 ――量的緩和はどうい
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