今から約30年前、僕は中学1年生でした。 1980年代の終わり、『3年B組金八先生』の世界がリアルだった時代、僕が通っていた中学もそれになりに荒れた学校だった。 金属バットを使ったケンカもあれば、隣の中学が原チャリで攻めてくることも度々。割れた窓ガラスも、壁の落書きもドラマの世界の話ではなく、全部現実だった。 そんな学校で教壇に立つ先生たちは、金八先生のように無償の愛で生徒に接する人は少なく、割と平気で生徒を裏切ることがあり、僕も何度かその被害者になった。 これは、そんな散々な学生時代に、僕のその後の人生をずっとたすけてくれる「あるもの」と出会った、ちょっとした奇跡の話です。 平日午前の映画館 そんな学校での状況に加えて、家に帰れば両親が、祖父母の介護問題で離婚寸前のケンカを毎日繰り広げていたものだから、「自立神経失調症」という病気になり学校も休みがちになった。いじめられっこでなくても、不
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