一昨年秋の米リーマン・ショックに端を発した世界的な自動車不況の影響により、マツダの業績は競合他社以上に厳しい状況に置かれている。 トヨタ自動車、ホンダがハイブリッド車を中心に業績を着実に回復させる一方、マツダは平成22年3月期連結決算も最終損益が前期に続き64億円の赤字(前期は714億円の赤字)と落ち込んだままだ。 マツダによると、同社の国内工場に勤務する非正規従業員は「期間社員」として、4月時点で約260人が働いている。20年11月には約2200人いたが、業績悪化に伴い21年7月には90人にまで縮小。その後、業績の持ち直しなどから採用数を現在の約260人まで増やしていた。 その一方で、元派遣社員らが地位確認訴訟を起こすなど、労使関係をめぐるトラブルが相次いでいた。 昨年6月には、マツダが法律上の直接雇用義務が生じる連続3年の派遣期間を超えないよう、派遣社員を期間従業員として一時的に直接雇