ブックマーク / econ101.jp (35)

  • タイラー・コーエン 「『穏健な抗議行動』と『暴力的な抗議行動』とではどちらがより効果的?」(2018年11月2日)

    ●Tyler Cowen, “Are peaceful or violent protests more effective?”(Marginal Revolution, November 2, 2018) 政策変更を促す上で「穏健な(暴力に頼らない)抗議行動」と「暴力的な抗議行動」とではどちらがより効果的なのだろうか? 論文では公民権運動の一環として繰り広げられた(市民による)抗議行動が米下院における議員の投票行動にいかなる効果を及ぼしたかを検証する。具体的には、固定効果モデルを用いて出身選挙区別に議員の投票行動が抗議行動を受けて時とともに(1960年~1972年の間に)どのような変化を辿ったかを探る。論文で得られた検証結果によると、「穏健な抗議行動」は(下院における法案の審議で)議員からリベラル寄りの――公民権運動の目的に沿う――投票を引き出す傾向にある一方で、「暴力的な抗議行動」

    タイラー・コーエン 「『穏健な抗議行動』と『暴力的な抗議行動』とではどちらがより効果的?」(2018年11月2日)
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    te_k000 2018/12/07
  • オリヴィエ・ブランシャール 「フランスにおける『黄色いベスト運動』と『代議制民主主義の失敗』」(2018年12月3日) — 経済学101

    ●Olivier Blanchard, “The French “Yellow Vest” Movement and the (Current) Failure of Representative Democracy”(RealTime Economic Issues Watch, The Peterson Institute for International Economics, December 3, 2018) フランスにおける「ジレ・ジョーヌ」(gilets jaunes;黄色いベスト)運動――抗議行動に参加している市民が揃って「黄色いベスト」を着用しているのにちなんでそのように名付けられている――の模様を収めた映像がメディアを賑わせている昨今である。「ジレ・ジューヌ」運動が広がりを見せているのはなぜなのか? その根っこにある原因は何かと突き詰めると共産主義の終焉にまで遡らねばな

    オリヴィエ・ブランシャール 「フランスにおける『黄色いベスト運動』と『代議制民主主義の失敗』」(2018年12月3日) — 経済学101
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    te_k000 2018/12/05
  • タイラー・コーエン「市場を嫌う大学人はなんでこんなに多いんだろう?」(2018年11月27日) — 経済学101

    [Tyler Cowen, “Why do so many academics dislike the market?” Marginal Revolution, November 27, 2018] どうやら結局ノージックは正しかったらしい.Raul Magni-Berton と Diego Rios の論文から抜粋: 稿では,大学の研究者たちが市場に反対する傾向を見せる理由を検討する.この目的のために,稿では規範的な政治理論を説明メカニズムに用いる.まず,ロバート・ノージックが最初に提起した推測から出発する.大学人たちは,それぞれの世代の最優秀学生のなかでも過剰に代表されている.学校の成績がすぐれていると,将来の経済的な見通しについて高い期待が生じる.だが,市場は学校の成績をどおりの結果をもたらさない.この学校と市場のちぐはぐな関係は大学人の目には――おそらくは知識人全般の目にも―

    タイラー・コーエン「市場を嫌う大学人はなんでこんなに多いんだろう?」(2018年11月27日) — 経済学101
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    te_k000 2018/12/03
  • サイモン・レン=ルイス「イギリスの貧困:根っこからの社会変革が進められつつある」(2018年11月19日) — 経済学101

    [Simon Wren-Lewis, “Poverty in the UK: radical social re-engineering,” Mainly Macro, November 19, 2018] 英チャンネル4の番組で,国連特別報告者がイギリスの貧困について報告した件を報道したのに続いて,クリシュナン・グル=マーシー〔チャンネル4のジャーナリスト〕と財務相のあいだで議論が交わされた.財務相が貧困と格差の傾向に関するお決まりのあれこれの統計を繰り返し持ち出して説明すると,グル=マーシーがだいたいこんなことを言った――今回の報告書では政府が貧困を認めようとしていないと言っているわけで,いまあなたは報告書が正しいと図らずも証明したわけですね.とはいえ,財務相の言い分には正しいところもある:各種の貧困統計は顕著に悪化してはいないし,日付を注意深く選べばよくなってすらいる.それに,最低賃

    サイモン・レン=ルイス「イギリスの貧困:根っこからの社会変革が進められつつある」(2018年11月19日) — 経済学101
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    te_k000 2018/11/23
  • 新しいアイデアについての新しいアイデア: ノーベル賞受賞者、ポール・ローマー — 経済学101

    ●Chad Jones, “New ideas about new ideas: Paul Romer, Nobel laureate”(VoxEU, October 12, 2018) ニューヨーク大学のポール・ローマー氏は、「技術革新を長期的マクロ経済分析に統合した功績により」、ウィリアム・ノードハウス氏と共同で2018年のノーベル経済学賞を受賞した。コラムでは、彼の主要な洞察と経済成長の過程に関するわれわれの理解に対する彼らの広範囲にわたるインプリケーションについて解説する。 ポール・ローマー氏が1980年代初期に経済成長に関する研究を始めたとき、経済学者の間での従来の見解――たとえば大学院で教えられているモデル――は、生産性の成長は経済の残りのどんなものによっても影響され得ないものであった。ソロー(Solow 1956)のように、経済成長は外生であった。 ローマーは、技術進歩は経

    新しいアイデアについての新しいアイデア: ノーベル賞受賞者、ポール・ローマー — 経済学101
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    te_k000 2018/11/22
  • タイラー・コーエン「科学研究のコスパは悪くなっているのでは」

    [Tyler Cowen, “Science is getting less bang for its buck,” Marginal Revolution, November 16, 2018] 『アトランティック』のパトリック・コリソンとマイケル・ニールセンによる記事: (…)今回の調査のために,これまでにノーベル賞を受賞したさまざまな発見について,それぞれの専門分野の科学者たちに比較してもらうことにした.次に,回答でえられた発見のランキングを用いて,ノーベル賞を受賞した発見の質が過去数十年でどう変わってきたのかを判定した(…) こうしてできあがったグラフは,1980年代の終盤で止まっている.なぜそうなったか.近年,ノーベル委員会が賞を授与している研究は,1980年代と70年代になされたものに偏っているからだ.それどころか,1990年以降になされた発見でノーベル賞を受賞したものは3つし

    タイラー・コーエン「科学研究のコスパは悪くなっているのでは」
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    te_k000 2018/11/18
  • タイラー・コーエン 「『我が陣営は劣勢に立たされている』 ~焦燥感をにじませる左右両陣営~」(2016年3月22日) — 経済学101

    ●Tyler Cowen, “How both sides can believe they are losing”(Marginal Revolution, March 22, 2016) 近時の社会情勢に対する左派なりの回顧にしても右派なりの回顧にしても、その物言いには「我が陣営は劣勢に立たされている」との焦燥感がにじんでいるという共通点がある。「そんなの額面通りに受け取れるか。マーケティング戦略の一環に過ぎない」との反論も可能だろう。優勢な陣営の人間が書くをわざわざ読もうという気になるだろうか? 優勢な側の関連組織に寄付でもして支援してやろうという気になるだろうか? だがしかし、どちらの陣営も(左派も右派も)気で「我が陣営は劣勢に立たされている」と信じ込んでいる可能性もあるのではないか。私にはそう思われるのだ。 まずは左派の思考回路を解剖するとこうだ。政府は世の問題を解決する能力

    タイラー・コーエン 「『我が陣営は劣勢に立たされている』 ~焦燥感をにじませる左右両陣営~」(2016年3月22日) — 経済学101
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    te_k000 2018/10/27
  • タイラー・コーエン 「右派、左派、自己責任 ~憎きあいつらの地位が高まるのを許してなるものか~」(2008年7月26日) — 経済学101

    ●Tyler Cowen, “Move on — this isn’t true here”(Marginal Revolution, July 26, 2008) 一部の人――決して全員ってわけじゃない――の政治的な行動を説明する素朴なモデルを思い付いたので、その概要を述べさせていただくとしよう。政治的なイデオロギーの背後には、特定の集団の(社会内での)地位が高まるのを許してなるものかという無意識の衝動が時として控えているように思われるのだ。 まずは、いわゆる「右派(右翼)」の側から取り上げるとしよう。右派の中には、「不平屋」のように見える連中が気にわないという人がいる。「不平屋」の地位が上がるなんてことは、どうしたって許せない。そのため、「不平屋」の口から不平不満が吐かれるたびに反論しなければ気が済まず、「不平屋」が不平不満の根拠として挙げる事由の一切合財を論破しようと躍起になる。

    タイラー・コーエン 「右派、左派、自己責任 ~憎きあいつらの地位が高まるのを許してなるものか~」(2008年7月26日) — 経済学101
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    te_k000 2018/10/27
  • マーク・ソーマ 「『ピン工場』と『見えざる手』との相克 ~クルーグマンによる『Knowledge and the Wealth of Nations』の書評~」(2006年5月3日)

    ●Mark Thoma, “Krugman: Review of ‘Knowledge and the Wealth of Nations,’ by David Warsh”(Economist’s View, May 03, 2006) ポール・クルーグマンが、デビッド・ウォーシュの新刊(『Knowledge and the Wealth of Nations』)の書評を物している(ちなみに、ウォーシュのでは、経済成長論における「規模に関する収穫逓増」の役割がテーマとなっている)。興味深い内容だ。 “The Pin Factory Mystery, Review of ‘Knowledge and the Wealth of Nations,’ by David Warsh”, Review by Paul Krugman, Sunday Book Review, NY Times:

    マーク・ソーマ 「『ピン工場』と『見えざる手』との相克 ~クルーグマンによる『Knowledge and the Wealth of Nations』の書評~」(2006年5月3日)
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    te_k000 2018/10/15
  • ジョセフ・ヒース「社会構築主義:基礎編」(2018年5月26日) — 経済学101

    Social constructivism: the basics Posted by Joseph Heath on May 26, 2018 | philosophy 筆者の同僚のジョルダン・ピーターソンがこれほどの有名人になった理由の一つは、彼の批評の多くがあまりにも難解だからだ彼の批判者の多くがあまりにも混乱しているからだ。ピーターソンの論争は、(このようなたとえ話が許されるなら)ナイフでの白兵戦に銃を持ち込む奴のように見えることが一度ならずあった。このことは、ピーターソンの社会構築主義に関するさまざまな議論で特に顕著であり、その中には「樽の中の魚を撃つ」(訳注:アホらしいほど簡単な、という意味の慣用的比喩)ような質の議論もあった。その主な理由は、何かが「社会的に構築された」と言うことが何を意味するのか、そして、それが政治的に何を意味するのかについて、学者や運動家を含む多くの人たち

    ジョセフ・ヒース「社会構築主義:基礎編」(2018年5月26日) — 経済学101
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    te_k000 2018/10/14
  • タイラー・コーエン 「ポール・ローマーがノーベル経済学賞を手にしたのはなぜ?」(2018年10月8日)

    ●Tyler Cowen, “Why Paul Romer won the Nobel Prize in economics”(Marginal Revolution, October 8, 2018) タバロックがMRUniversity向けの教材として、ローマーの業績を解説するビデオを制作している〔拙訳はこちら〕が、それよりもうまく解説できるかどうかというと、困難と言わざるを得ない。実に正確な内容だし、ローマー人もお気に入りのビデオというんだから。ともあれ、できるだけのことはやってみるとしようか。ローマーがノーベル経済学賞を受賞するに至ったのはなぜかというと、アイデアに備わる「非競合性」という性質 [1] 訳注;誰もが同時にその恩恵にあずかることができる、という意味。が、持続的な経済成長および「内生的な」技術進歩を可能にする様を跡付けてみせたというのが一番重要なポイントとなってくるこ

    タイラー・コーエン 「ポール・ローマーがノーベル経済学賞を手にしたのはなぜ?」(2018年10月8日)
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    te_k000 2018/10/09
  • サイモン・レンルイス「左派はこうして労働者階級の政党であることをやめた」(2018年10月6日) — 経済学101

    [Simon Wren-Lewis, “How the left stopped being a party of the working class,” Mainly Macro, October 6, 2018] トマ・ピケティが最近出した論文について,そのうち書こう書こうと思っていた.ピケティ論文は,第二次世界大戦後のフランス・イギリス・アメリカで有権者のどんな特徴が左派または右派への投票行動に影響したのかを検討している.(サイモン・クーパーがうまいタイトルの記事〔「2つのエリート層の対立:持てる者とヨット持てる者の闘い」〕でこの研究をうまくまとめている.) 下のグラフを見てもらうと,第二次世界大戦後に教育水準の高い有権者たちが右派に投票しがちになっていたのがいまや左派に投票しがちになっている様子がわかる(所得・年齢その他で統制したあとでもこの傾向は変わらない――ボックス内を参照)

    サイモン・レンルイス「左派はこうして労働者階級の政党であることをやめた」(2018年10月6日) — 経済学101
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    te_k000 2018/10/06
  • アレックス・タバロック「男子の方が数学・科学に比較優位がある?」 — 経済学101

    [Alex Tabarrok, “Do Boys Have a Comparative Advantage in Math and Science?” Marginal Revolution, September 17, 2018] 疑問の形をとっていても,このタイトル「男子の方が数学・科学に比較優位がある?」はきっと性差別的に見えてしまうだろう.「タバロックは,男子の方が女子よりも数学と科学に秀でてるって言いたいの?」 いや,ぼくが言わんとしてるのは,男子の方が劣ってるかもしれないってことだ.. まず,いわゆる男女平等のパラドックスを考えてみよう.男女平等のパラドックスとは,男女平等の水準がもっとも高い国が STEM 教育男女比で女性が少なくなるパラドックスのことだ.Stoet & Geary がこう述べている: フィンランドは男女平等で傑出している(世界経済フォーラム,2015).思

    アレックス・タバロック「男子の方が数学・科学に比較優位がある?」 — 経済学101
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    te_k000 2018/09/22
  • ヤン・アルガン, エリザベス・ビーズリー, ダニエル・コーエン, マーシャル・フーコー 「ポピュリズムの勃興と左派右派パラダイムの崩壊: 2017年フランス大統領選挙の教訓」(2018年9月7日)

    ヤン・アルガン, エリザベス・ビーズリー, ダニエル・コーエン, マーシャル・フーコー 「ポピュリズムの勃興と左派右派パラダイムの崩壊: 2017年フランス大統領選挙の教訓」(2018年9月7日) Yann Algan, Elizabeth Beasley, Daniel Cohen , Martial Foucault, “The rise of populism and the collapse of the left-right paradigm: Lessons from the 2017 French presidential election“, (VOX, 07 September 2018) 2017年フランス大統領選教は、伝統的な左派右派政治軸からの離脱のほんの一例に過ぎない。稿では、この変容を理解する鍵は主観的変数であることを論じてゆく。伝統的な左派右派軸上の投票は、

    ヤン・アルガン, エリザベス・ビーズリー, ダニエル・コーエン, マーシャル・フーコー 「ポピュリズムの勃興と左派右派パラダイムの崩壊: 2017年フランス大統領選挙の教訓」(2018年9月7日)
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    te_k000 2018/09/16
  • ジョセフ・ヒース「男の子差別文化」(2018年3月26日) — 経済学101

    Joseph Heath, “How our culture treats boys” (In Due Course, 26 March 2018) 子供たちが少し大きくなったので、以前ほどThe Children’s Placeで買い物をしなくなった。だが先日そこで買い物をすることがあり、我々の文化が男の子たちに向けて発しているメッセージの類が気がかりになった。The Children’s Placeが何か知らないひと向けにいうと、それは洋服屋だ。ウェブページの表示はいつも同じ。ページは真ん中で分かれ、女の子用が片方に、男の子用がもう片方にある。これはその時々にどんなものが男の子用と女の子用それぞれに売られているか比較するのに、そしてどんな思い込みが性別に付随しているのか考えるのに、都合がよい。 例えば、「グラフィックTシャツ」のセクションを見ると、女の子向けにマーケティングされているも

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    te_k000 2018/09/09
  • スコット・サムナー「どんな情報を消費すべき?」(2018年9月3日)

    [Scott Sumner, “What information should we consume?” The Money Illusion, September 3, 2018] 「TEDトーク」はこれで2回目だ.テッドからの質問: 世の中に関する情報を消費するときに選別バイアスがかからないようにする対策はどうしてる? ひとつの答えは「なんでも消費する」だ.タイラー・コーエンみたいにやればいい. とはいえ,「そんな時間なんてないよ」という人もいるだろう.その場合には,読むものを「多様に」取りそろえてそれに集中する.多様にあれこれ読むということは,たんにイデオロギーによるバイアスをもっとたくさん避けるのにとどまらず,もっといろんなことをすることになる(イデオロギーのバイアスを避けるのも大事だけど). イデオロギーの左右を問わず読む.というか,左右にとどまらず,いろんな立場をたくさん読むこ

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    te_k000 2018/09/09
  • タイラー・コーエン「履歴書不要,先着順で雇います」 — 経済学101

    [Tyler Cowen, “Open hiring,” Marginal Revolution, September 8, 2018] 履歴書不要.面接ナシ.身元確認ナシ. 一部の企業では,伝統的な採用方法をやめて,応募者を誰でも先着で雇いはじめている――その他は一切不問だ. ニューヨーク州ヨンカーズにあるグレイストン・ベーカリーはこの採用方式をトレードマークにして,「不問採用」(open hiring) と称している.ファースト・カンパニーによると,同ベーカリーとこの採用方式は36年前にバーニー・グラスマンがつくったのだという.(略) 「やり方は単純ですよ」とブレイディは『ニューヨーク・ビジネス・ジャーナル』に語った.「ベーカリーをざっと見て知ってもらって,名簿に名前と電話番号とメールアドレスを書いてもらって,人員の空きができたらこちらから電話をかけて,『働きに来てもらう用意はできてま

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    te_k000 2018/09/08
  • バインダー&ハジャルマーソン「さっきも有罪にしたから次も有罪でいいや:陪審員の意思決定の経路依存性」

    Anna Bindler, Randi Hjalmarsson “Path dependency in jury decision making” VOX.EU, September 2, 2018 裁判官や陪審員団の意思決定が,メディアへの露出や陪審員団の人口的要素といった数多くの外部要因によって影響を受けていることが研究によって次々と示されている。稿では,18世紀におけるロンドンのオールドベイリー中央刑事裁判所の陪審評決を用い,直前の裁判の評決と特徴という新たな要因について検討する。直前が有罪評決だった場合,その次が有罪評決となる確率を6.7%から14.7%引き上げることが見出された。これは歴史的な文脈ではあるものの,この発見は連続的な決定に関わる様々な状況に重要な意味を持つ。 刑事裁判所の裁判官と陪審員団は,被告が有罪か無罪であるかの決定に直面する。その決定はその被告の裁判における

    バインダー&ハジャルマーソン「さっきも有罪にしたから次も有罪でいいや:陪審員の意思決定の経路依存性」
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    te_k000 2018/09/05
  • サイモン・レン=ルイス「BBCのバランス報道とダメなシンクタンクはこうして証拠にもとづく政策の妨げとなる」(2018年8月1日)

    サイモン・レン=ルイス「BBCのバランス報道とダメなシンクタンクはこうして証拠にもとづく政策の妨げとなる」(2018年8月1日) [Simon Wren-Lewis, “How BBC balance and bad think tanks discourage evidence based policy,” Mainly Macro, August 1, 2018] 《知識伝達メカニズム》(The Knowledge Transmission Mechanism; KTM) とは、大学の学者その他の研究者たちが生産した知識が公共政策に応用される仕組みだ。証拠にもとづく政策は、この仕組みがうまく機能した結果できあがる。理論上、メディアは KTM の重要な伝達経路にあたる: メディアが研究を世間に広め、政策担当者がメディアを見て/聞いて/読んで、公僕たちに研究を調査させる。あるいは、メディア

    サイモン・レン=ルイス「BBCのバランス報道とダメなシンクタンクはこうして証拠にもとづく政策の妨げとなる」(2018年8月1日)
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    te_k000 2018/09/01
  • ノア・スミス「書評: ライアン・D・イーノス『ぼくらのあいだの隙間』」

    [Noah Smith, “Book Review – ‘The Space Between Us’“, Noahpinion, June 30, 2018] 「おいおい,ぼくらのあいだに隙間なんてありゃしませんって」(“Hey, there ain’t no space between us!”) ――機中で書を読んでいたぼくを目にした客室乗務員の言葉 このは分離と人種どうしの関係というとても大事な話題に関するとても大事なだ.それに,世の中の仕組みについてぼくが前から思っていたことと強く合致するでもある.しかも,たんに先入見と合致するばかりか,ぼくの願望とも合致している――分離はわるいことであってほしい,とぼくは思ってる.というわけで,書の論を好むバイアスがぼくにはかかっているので,この書評ではとりわけきびしい目で見ていきたい.ぜひ,この点を肝に命じてほしい.書はぜったい読む

    ノア・スミス「書評: ライアン・D・イーノス『ぼくらのあいだの隙間』」
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    te_k000 2018/08/28