新規感染者数が過去最多となった新型コロナウイルス流行の第5波が収束に向かっている。減少の理由について、専門家は「感染者の減少要因が増加要因を上回った」と解説。普段会わない人との接触機会が増える夏休みが終わったほか、ワクチン接種の進展や人流の減少など複数の要因が影響したとの見方で分析を進めている。第6波を低く抑えるには、第5波の教訓から得られた「増加要因」の回避行動が必要になる。 「今回、本当に若者で増えて若者で減った」 歩行者天国が実施されている東京・銀座を歩く人たち=9日午後、東京都中央区(佐藤徳昭撮影)厚生労働省に新型コロナ対策を助言する専門家組織の座長、脇田隆字(わきた・たかじ)・国立感染症研究所長は6日の会合後、第5波の状況をこのように評した。 これまでは若年層に感染が急拡大した後、流行の後半で病院や高齢者施設などでの大規模なクラスター(感染者集団)が発生していたが、第5波ではこれ