この前友だちとご飯を食べていたときに、「優しさとはなにか」という哲学的な話で盛り上がった。 他人のために努力できる人、他人を傷つけない人、他人の心を癒せる人……。 「優しさ」の定義は、ひとそれぞれだ。 そんな話をしているとき、わたしはふと、小学5年生のクラスの担任だったY先生のことを思い出していた。 ニキビ顔の新米教師、Y先生 小学5年生になる春休み、わたしは香川県へ引っ越した。 桜が満開になる数日前、人生ではじめてセーラー服に身を包んで、母と一緒に転校先の学校へ向かった。転校は何度か経験していたけど、やっぱり緊張するものだ。 担任の先生として紹介されたのは、大学か大学院を卒業したばかりの新米教師、Y先生。 Y先生は顔にたくさんのニキビ跡があるふつうの若者だったのだけど、10歳のわたしとってはとても頼もしく見えた。 教師という職業に情熱と夢を抱いていたであろうY先生は、「家族に聞いて方言を
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