いよいよ発売の、北田暁大+解体研[編著]『社会にとって趣味とは何か』。一見わかりにくいタイトルの本書は、いったいどんな書物なのか。北田暁大さんに訊いてみた。前篇・後篇、2回に分けてお届けする。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 1◇「『サブカルチャー神話解体』解体」のプロジェクト ――『社会にとって趣味とは何か 文化社会学の方法規準』、タイトルだけ拝見するとえらく難しい本のように思えるのですが、ブックガイドなどもあり、理論編・事例分析編と分かれていて、学部生ぐらいを想定読者とした、とあります。なぜいま「趣味」を社会学の研究書、社会学入門書のテーマとして設定されたのでしょうか。もともとは宮台真司さんたちの『サブカルチャー神話解体』の批判的継承を目指していたと聞きましたが。 北田■はい、そうですね。もともとは科研費の研究で、「若者文化におけるサ