ブックマーク / www.vice.com (7)

  • ポルノサイトで数学の講義動画を公開している台湾人講師にインタビュー

    過激なロールプレイや奇妙なCOVID-19ポルノを視聴することができるPornhubで、分厚いグレーのパーカーを着たメガネの男がまさかの人気を集めている。黒板に数式を書きまくり、この上なく真面目にその解説をする地味な講師。彼は、世界一のポルノ動画サイトの片隅で、独自の市場を切り開いている。性的な要素は1ミリもない。 それは教師モノのロールプレイの進化版でもないし、MOTHERBOARDの人気シリーズ〈Rule 34〉のオタク寄り企画でもない。数学を教えるための、至って真面目な講師の試みだ。 張旭(Changhsu)という芸名で活動する34歳のチャン・シュンウェイは、台湾人の数学講師。彼のPornhubアカウントは7000人以上の登録者を抱えている。彼のチャンネルを開くと、バナーには〈Play Hard Study Hard!(遊びまくれ、勉強しまくれ)〉というスローガンが。公開されている微

    ポルノサイトで数学の講義動画を公開している台湾人講師にインタビュー
  • 自衛隊の危機 01―なぜ、ネトウヨの浸透を許しているのかー

    「私は、保守を自任していますが、いまの自衛隊はさすがにマズい。このままでは、将来の司令官たる将官の卵たちの頭の中が、〈ネトウヨ思想〉に汚染されてしまいます」 人目をはばかり、取材班を自宅に招き入れた防衛省の中堅幹部(背広組)は、深刻な表情で言った。はたして、ネット右翼に思想があるのかどうかは疑わしいが、中堅幹部から聞かされた自衛隊の〈将校教育〉の現状は、危険なものだった。 始まりは2016年6月、海上自衛隊の幹部学校(以下、海幹校)に、1人の女性がやってきたことだった――。彼女の名は、吉木誉絵(31歳)。古事記アーティストなる肩書で佐久弥レイという芸名も持っている。 なぜ、彼女が海上自衛隊の幹部を育成する海幹校へやってきたのか。それは彼女が、海上自衛隊・幹部学校の〈客員研究員〉に就任したからだった。この一報を受けて、最初に疑念の声を上げたのは、防衛省・防衛政策局・調査課の若手だったという。

    自衛隊の危機 01―なぜ、ネトウヨの浸透を許しているのかー
  • 自衛隊の危機 02―彼らは〈戦争〉を始めようとしているのか?―

    前回、自衛隊の内部に〈不適切な人物〉が浸透している実態を報じたが、今回は自衛隊が〈なぜ、彼らを招く必要があるのか〉について、現場で危機感を募らせる制服組の話を中心に紹介したい。 「いま起きている事態は、大きくは制服〔武官〕と文官の対立、細かくいえば、三軍(公式には、3自衛隊と表現される)で考えを異にする制服同士の対立、さらに制服の上下関係における対立という側面があります」 「三軍で考えを異にする制服と制服の対立は〈米軍との距離〉をどう考えるか、という点から始まっています。大きな枠組みとして、海上自衛隊は米軍との距離をさらに縮め、実質的には〈統合運用〔自衛隊が米軍の一部として行動〕〉することを目指しています。この方針を現職中に堂々と主張した1人が、武居さんでした。 対して、陸上自衛隊は、ロジスティクス〔兵站/軍隊を運用するために不可欠な後方支援、地球規模の輸送能力など〕と、〈戦略〉については

    自衛隊の危機 02―彼らは〈戦争〉を始めようとしているのか?―
  • 〈らんま 1 / 2〉は革新的トランスジェンダーアニメだったのだろうか?

    初めて私がアニメ『らんま1/2』を観たのは、6歳のときだったと思う。当時は、なぜ自分がこのアニメにどハマりしたのかわからなかった。主人公の男の子が、冷水を浴びるたびに女の子に変身してしまうアニメ。そしてこれでもかとばかりに、オッパイがポロリするアニメだった。 私は米国に住んでいた。私たちきょうだいに許されたテレビチャンネルは、カートゥーン・ネットワーク、ニコロデオンなどの子ども向けチャンネルのみ。でも夏になると、メキシコの祖父母宅で過ごしていたので、ケーブルテレビではなく、テレビザ(Televisa)社が所有する〈Canal 5〉という子どもチャンネルも楽しむことができた。 乱馬 Canal 5は様々なアニメ番組を放送していた。このチャンネルのおかげで、私は『ドラゴンボールZ』には興味がないのがわかった。私が好きだったのは『キャッ党忍伝てやんでえ』と『らんま1/2』だった。『らんま』は、私

    〈らんま 1 / 2〉は革新的トランスジェンダーアニメだったのだろうか?
  • 屠殺場で働く

    病院に独特のにおいがあるように、屠殺場にも、独特の生暖かい血のにおいが漂っている。空気には常に鉄分が含まれており、漂泊してもにおいは消えない。 出勤初日に辞めてしまったり、震えあがって逃げ帰る新人が絶えない、という噂を耳にしたことがあるかもしれない。しかし、大勢は仕事の内容をよく理解している。生活のために命を奪う過酷な仕事だが、屠殺場の同僚たちは誠実な人間ばかりだ。私は、イングランド北西部の湖水地方で育ったから、生まれてからずっと狩りをしてきたし、自分の農場でも動物を屠殺していた。仕事は朝4時半から昼の2時まで。早く始まり早く終わるので、私には合っている。 屠殺場は、クリーンゾーンとダーティーゾーンという、ふたつの区域に分けられる。動物はまずダーティーゾーンに運ばれ、用に加工される。ここでは流れ作業により、内臓、毛、皮が取り除かれる。 最初は電気ショックだ。昔は、家畜銃で牛を屠殺していた

    屠殺場で働く
  • MRIでセックスして科学に貢献したカップル

    楽しみと不安が半々だったが、特に性的興奮を覚えたわけではなかった、とイダ・サベリス(Ida Sabelis)は当時を振り返る。その土曜日の朝、彼女は恋人と3時間かけて、アムステルダムからオランダ北部の湿地帯のフローニンゲンに向かった。その街の病院のMRI検査室で3人の科学者と話をしていたとき、彼女のなかにこんな想いが沸き起こった。 「この部屋にいる女性が自分だけだということに気づいたんです」と彼女はそのとき感じた激しい怒りを語った。「女性の身体の研究なのに、私しか女性がいないなんて!」 そもそもイダがこのプロジェクトへの参加を決めたのは、善意からというのもあるが、自身が女性の権利運動に青春を捧げた情熱的な人類学者だからだ。検査室内の歪なジェンダーバランスは彼女を苛立たせたが、同時に彼女のやる気を刺激した。イダは恋人の背中を叩き、「じゃあ、始めましょうか?」と声をかけた。 3人の科学者は直立

    MRIでセックスして科学に貢献したカップル
  • 漫画村を追い詰めたハッカーが語る〈ブラックハッカー〉から〈ホワイトハッカー〉への道

    違法サイト〈漫画村〉が閉鎖した一連の事件は記憶に新しい。その裏で、容疑者を突き止めたひとりの若きハッカーがいた。かつては自らも違法行為をおこなっていたが、そんな彼が、ホワイトハッカーへと転身した経緯について聞いた。 ネット上の悪意と賞賛は、根っこが同じなのかもしれない。煽り、クソリプ、誹謗中傷、粘着、特定といった攻撃や、〈いいね〉を求める行為の多くは、他者から認められたいという〈承認欲求〉によるもの。顔の見えない他人からの書き込みに一喜一憂し、リアルな生活を脅かされる恐怖に翻弄されてまで、その欲を満たそうとするのは、SNS全盛時代の病理といえる。一方、ネットの悪と正義を明確に分けられるのかも疑問だ。素朴な正義感から火がつき炎上し、徹底的にターゲットを叩きのめす光景が日々、繰り広げられている。 「特定されるのが嫌なので、自分の住まいや見た目も定期的に変えています。匿名でいたいんです」と、語る

    漫画村を追い詰めたハッカーが語る〈ブラックハッカー〉から〈ホワイトハッカー〉への道
  • 1