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ブックマーク / sasakijo.exblog.jp (5)

  • 読者を育てる制度 | 佐々木譲の散歩地図

    Twitterにも書いたけれど、こっちにもまとめとして。 同業白石一文さんが、図書館で書き下ろしと銘打たれたを借りないでくれ、と書いている。印税について数字を出したうえで、「皆さんが図書館を利用すると良心的な作家ほど行き詰まる」と。この問題については何度かブログにも書いてきたけれど、わたしは図書館を作家の敵とは思わない立場だ。 なにより、読書家としての自分が図書館で育ったという自覚がある。若いとき、貧しいが読書欲は旺盛だったころ、もし世の中に図書館がなかったら、その後わたしはこれほどを「買う」大人になったろうか。むしろわたしは、自分のを公立図書館のすべてが買ってくれたらと願う。 図書館一般の読者を育てるだけではなく、わたしの読者も育ててくれる。図書館で単行を借りたひとがわたしの読者となってくれたら、そのひとはやがて購入者ともなってくれるはずである。作品を知る、作家を知る、その回

    読者を育てる制度 | 佐々木譲の散歩地図
    tegi
    tegi 2011/01/30
    状況がこの理想を許さない、というところもあれど、耳を傾けるにふさわしい論。読者も書店も図書館も。
  • 電子書籍が本屋を消すのか? | 佐々木譲の散歩地図

    きょうの宝島社の全5段広告(わたしは朝日新聞朝刊を見た)は、議論を呼ぶことだろう。ヘッドコピー「屋のない町で私たちは幸せだろうか?」 その下に1行。「宝島社は、電子書籍に反対です」 この問いかけと、宝島社の宣言の論理的な関係がよくわからない。宝島社は、電子書籍が町の書店を消滅させると主張しているのか? 電子書籍が現実に市場に出てきたのは、Kindle(日語対応)とiPadが登場した今年だと言ってよいだろう。これ以前の電子書籍は、規模として無視できる。しかし、書店の減少は今年突然起こったのではない。ネットで数字を調べると、こうだ。 1992年 全国書店数22500 2001          20939 2010          14059 電子書籍が存在しないときから、書店は減少していた。とくにこの10年の減少数は多い。の流通問題を取り上げた佐野真一のルポ『誰がを殺すのか』刊行は

    電子書籍が本屋を消すのか? | 佐々木譲の散歩地図
    tegi
    tegi 2010/11/17
    "電子書籍を憎んで背を向けたところで、事態は改善しない。宝島社はいま「本屋のない町で私たちは幸せだろうか」と問うよりも、10年前に「私たちはどんな本屋のある町なら幸せか」と問うべきだった"いますべきことも
  • おおロケットボーイズ! | 佐々木譲の散歩地図

    祐一さんと会。もう5、6年前になるか、種子島のH2Aロケット打ち上げ取材の際、お世話になって以来のおつきあい。 笹さんは、科学者や科学ジャーナリストたちと一緒に、自前でロケットを宇宙に飛ばす、という構想を進めてきたのだけれど、とうとう今年秋には、自分たちで開発したロケットを北海道・大樹町から打ち上げるという。 計画に関わっている面々がまたすごい。はたから見れば、非現実的な妄想、と思われそうな夢を、着実に実現してゆくひとびと。わたしも日の宇宙開発を少し取材したおかげで、その面々の「夢を現実化する能力の卓越性」が少しわかる。 あのHさんも、自分で工具を持って、液体酸素とエタノールのロケット・エンジン組み立てに参加していただなんて。 メンバーのひとりYさんは、『風の谷のナウシカ』に登場する全翼機「メーベ」を、じっさいに作ってしまったのだよ(低高度飛行の試作機段階。今年完成するとか)。

    おおロケットボーイズ! | 佐々木譲の散歩地図
    tegi
    tegi 2010/03/10
    佐々木譲先生と笹本祐一先生がつながっていたとは...。今後の動向にも注目したい。
  • その夜、仲間たちが | 佐々木譲の散歩地図

    少しだけ業界関係者とのつきあいの話題を。 19日は、直木賞の授賞式だった。この公式行事では多くの作家さんたちにあいさつしたが、そのあとの二次会三次会には、ずっと仲間づきあいしてきた同業者たちが参加してくれた。 個人名を全員出させてもらっても、たぶん問題は出ないと思う。 志水辰夫、船戸与一、逢坂剛、北方謙三、藤田宜永、大沢在昌、宮部みゆき、森詠、少し遅れて西木正明。 仲間の勢揃いだ。 ほぼ30年ぐらいのつきあいになる面々だ(宮部さんだけは、少し遅れて仲間づきあいさせてもらうようになったが)。つきあい始めた当時は、みな勢いだけはよかったが、まだ海のものとも山のものともわからなかった(北方謙三は言う。「おれは売れてた」)。 年齢差もかなりある。しかし、仲間うちに序列はない。 この関係の初期のころを想うとき、わたしはミュージカル『レント』もしくはオペラ『ラ・ボエーム』を同時に想い起こす。 あちこち

    その夜、仲間たちが | 佐々木譲の散歩地図
    tegi
    tegi 2010/02/21
  • 日本文藝家協会が山分けするもの | 佐々木譲の散歩地図

    ペンクラブから、機関紙P.E.N.395号が届いた。 総会報告号であり、新理事が承認されたことを伝えている。 三田誠広氏が新理事のひとりとしてあいさつしており、Google問題や、国会図書館の蔵書のデジタル化問題について語っている。このひとの著作権問題に関する立場は前からわかったつもりでいたが、このあいさつの中でさらにわかりやすい説明があった。 三田氏「それから日文藝家協会では著作権管理をやっておりますが、これは協会に入会する必要はありません。協会に連絡していただきますと登録ができます。登録料は無料です。登録していただきますと、みんなでもらっている保証金があってそれを山分けすることになります。登録料を払う必要がない代わりに、何百円か入ってくるお金を協会に寄付していただくようにお願いしておりますので、結果的にはもらえないんですけれど、そういうものに加わっていただければ事務処理は日文藝

    日本文藝家協会が山分けするもの | 佐々木譲の散歩地図
    tegi
    tegi 2009/08/05
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