CLTの特徴は同じ体積のコンクリートと比較して重さは約5分の1の軽さで、断熱、耐火、耐震性に優れている。現在、国交省が実験中だが、引っ張り強度はコンクリートに匹敵する強度があるといわれ、横方向からの力にも強さを発揮するため、地震の多い日本に適した建材とみられている。 CLTを使うと建築現場ですぐに組み立てられるため、コンクリートを使った工事と比べて大幅に工期を短縮することができるメリットは大きい。欧州などでは1990年代ころから普及し、5~9階建てのマンションやビルがいくつも建てられた。オーストラリアのメルボルンでは12年にCLTを使った10階建てのマンションが完成、ウィーンでは24階建ての高層ビルが計画されている。 しかし、日本ではCLT製造工場が現在でも3工場しかなく、CLTがJAS(日本農林規格)規格に決まったのも13年12月と最近のことだ。また、CLTを住宅の構造材料に使おうとする