是々非々を貫く科学の復権を! 鹿児島大学 岡本嘉六 米国及びカナダ産牛肉の安全性評価について「食品安全委員会プリオン専門調査会」の答申が出そうだということで、メディアからコメントを求められた。「私より遥かに高度の専門性をもった方々が審議した結論に、何をコメントする必要があるのか」と問うたところ、「専門外の科学者が第三者としてどのように考えるか」を求めているとのことであった。それならば ということで、一消費者として電話取材に応じた。 科学者が審議した結論を重んじよ! 国土が狭く資源に乏しい日本は「科学立国」を標榜しているが、その一方で、この間繰り返されてきた「食材バッシング」において科学者の意見が無視され続けたことは何とも奇異なことである。食品の安全性に関する集会を企画する際に、必ずと言っていいほど芸能人と抱き合わせになる。芸能人の一言が、科学者の説明よりも説得力があると信じられてい