集団的自衛権の行使を、憲法改正ではなく、憲法解釈の変更によって容認することについて、憲法学者からは「国家権力は憲法によって縛られる」という立憲主義の観点から問題があるなどとする批判が出ています。 このうち、慶應義塾大学の小林節名誉教授は「集団的自衛権の行使容認という実質的な憲法改正を、解釈の変更で行うことを許せば、将来、憲法を土台から壊し、権力者だったら何でもできるという独裁国家を生むおそれがある。集団的自衛権の行使を容認したいのなら、堂々と憲法改正を提起して、国民的な論争を経て国民投票で可決してもらうのが筋で、それをしなかったら国家権力が憲法によって縛られるという『立憲主義』が無視されたことになる」と批判しています。 早稲田大学の長谷部恭男教授も、「憲法解釈をその時々の政権の判断で変えてしまうことは、立憲主義に深刻なダメージを与える」と指摘したうえで、「軍事衝突に巻き込まれそうになっても