日本経済の「低迷ぶり」が顕著になってきた。新型コロナウイルス危機の直撃を受けて、2020年度の日本のGDPはリーマンショックを超える「戦後最大の落ち込み」となり、いまだに浮上する気配すらない。一方で、日本経済は1年半以上の長きにわたる「戦後最大の不況」が進行しているはずなのに、日本国民がその「実感」を感じにくくなっているのはなぜか――。 著者はそこには「3つの要因」があって、1つには日本人口のうち3800万人を占める高齢者がコロナショックによる経済危機の影響をあまり受けていないことが背景にあるという。では残りの2つはなにか。そこから日本経済の「意外な真実」が浮かび上がってくるのだ。 経済危機に直面する「3分の1の人たち」 今回のコロナショック、日本に3800万人いる高齢者にとっては経済的なショックは、ほぼほぼ関係ありません。なにしろ年金はこれまでと同じ金額で振り込まれていて心配する必要がな