2010年7月11日、南アフリカで開催されていた"世界最大の祭典"ワールドカップはスペインの優勝で幕を閉じた。日本代表の"予想外"のベスト16もあり、日本中が熱狂したW杯。しかし国際的な大会ほどその裏で暗躍する人間も増えてくる。 今回の大会でもそれは例外でなく、ナイジェリア対ギリシャ戦などで八百長の疑いがあったとBBCなどが報じている。サッカーの舞台裏で暗躍し、大金をせしめようという八百長フィクサーたちを追ったノンフィクション『黒いワールドカップ』(原題『THE FIX SOCCER AND ORGANIZED CRIME』)の著者デクラン・ヒル氏は、今大会を通してあらためて現代サッカー界の抱える問題点を指摘した──。 南アフリカ入りしていた八百長フィクサー 八百長フィクサーが南アに入っていたのは知っている。仕事の都合で私自身はW杯に行けなかったが、フィクサーは間違いなく現地入りしていた。
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