僕はこれまでいくつかの分野を超えて電子機器の設計に携わってきました。作るものが変わるたびに異なる文化圏に来たような衝撃を受けてきたものです。 使う材料や製造方法、公差の考え方、品質への取り組みなどそれぞれ独特な中にあって、何故か共通して語られる指標があります。 それが、「ねじは3山以上かけろ」というものです。 設計するものによって、M1.2~M2.5のレンジでねじを取り扱ってきました。被締結材(めねじ)の材料は違うし、ナイロックやスコッチグリップなど緩み防止材を使用することもありました。ネジのかかり量に対する考え方もそれぞれです。(不完全ネジ部を除外して考えたり、公差ワースト前提で考えたり…etc) それでも不思議と、3山かかっているか否かが設計の可否を分けるラインとして、よく取り沙汰されているんですよね。 先輩社員に3山の根拠を尋ねたこともありますが、往々にして「これまでの実績」の一言で
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