岐阜県瑞浪市化石博物館は29日、愛知県南知多町で34年前に見つかった生物の化石が、ヤドカリの仲間に分類される新属新種の深海生物の化石と分かったと発表した。発見当時は標本が少なかったため詳しい鑑定ができず、同じ深海生物の「シンカイコシオリエビ属の一種」と報告されていた。発見者の名前にちなみ「ミズノテングエビ(学名・ミズノテングス・マキグチマイ)」と命名された。 【画像】「ミズノテングエビ」の化石。1匹が左右に真っ二つになっている この化石は1983年に南知多町岩屋の師崎層群山海層(1800万年前)で、東海化石研究会メンバーの水野吉昭さん(64)=名古屋市守山区=と今井良宏さん(62)=愛知県瀬戸市=が発見。93年に牧口貴久さん(56)=愛知県安城市=も同じ化石を見つけた。東京の国立科学博物館に研究を依頼したが、未解明だった。 化石は2015年にカニ・エビ類化石の研究者が在籍する瑞浪市化石