先月、強行採決の末に可決された安保法案。全国各地で反対デモが繰り広げられる中、いわば強引に押し通されたこの法案のウラには、軍需産業の思惑があるとも言われています。「ホンマでっか!? TV」でもおなじみの池田清彦先生が自身のメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』で、そのカラクリをわかりやすく解説しています。 国民国家の解体とグローバリゼーション 安倍はさんざん中国の脅威を煽って、戦争法案を成立させたが、現実問題として、いまや大国間の戦争は不可能なのだ。今年の6月20日から7月1日までモンゴルでカーン・クエストと呼ばれるPKO(国連平和維持活動)の多国間訓練が行われ、現地のモンゴルはじめ、アメリカ、中国、日本、韓国、フランス、カナダなど23カ国の軍隊が参加した。戦争になった場合は、もちろん敵同士の軍隊は戦うということに一応はなっているわけだけれど、平時は、軍隊同士は、軍隊を維持するという共通利益を