神戸での「私たちは『買われた』展」を主催するNPO法人「ホザナ・ハウス」の森康彦代表理事=神戸市灘区で、反橋希美撮影 貧困など過酷な生い立ちから「売春」経験のある少女が写真などで思いを伝えるパネル展「私たちは『買われた』展」が20~21日、神戸市中央区磯辺通2の三宮コンベンションセンターで開かれる。主催する同市のNPO法人「ホザナ・ハウス」の森康彦代表理事(59)は「『非行』とされる少女たちの行動の背景に何があるのか知ってほしい」と語る。 パネル作品約130点は東京都の一般社団法人「Colabo(コラボ)」と、コラボが支援する女性たちで作成。関西ではこれまでに滋賀や大阪で展覧会が開催されている。
性犯罪規定見直しの試案について議論した法制審議会の部会=東京・霞が関で2022年10月24日午前9時53分、山本将克撮影 法務省は24日、性暴力被害の実態に応じた法制度の見直しを議論している法制審議会(法相の諮問機関)の部会に対して、これまでの議論に基づいた法改正試案を示した。性的行為に同意する能力があるとみなす「性交同意年齢」を13歳から16歳に条件付きで引き上げ、性犯罪の公訴時効を原則5年延ばすなどの案を盛り込んだ。 試案は、性犯罪の規定全般を見直す内容。若年層の性被害も意識しつつ、より被害者に手厚い保護を図った。ただ、非公開で行われた24日の会議では、試案内容について被害者側から「国民から見て分かりにくい」、法改正に慎重な弁護士側からも「処罰範囲が広がる」とする意見がそれぞれ示されたといい、部会は試案をベースに今後も議論を継続する。
杉田水脈衆院議員への訴訟で逆転勝訴の判決言い渡し後、記者の囲み取材に心境を語る伊藤詩織さん(左から2人目)=東京都千代田区で2022年10月20日午後1時52分、幾島健太郎撮影 ツイッターで自身を中傷する投稿に「いいね」を押されて名誉感情を侵害されたとして、ジャーナリストの伊藤詩織さんが、自民党の杉田水脈(みお)衆院議員に220万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(石井浩裁判長)は20日、賠償責任を否定した1審・東京地裁判決(今年3月)を変更し、杉田議員に55万円の賠償を命じた。 1審判決によると、元TBS記者の男性から2015年4月に性暴力を受けたと訴える伊藤さんに対し、「枕営業の失敗」などとする複数の匿名の投稿がされた。杉田議員は18年6~7月、こうした投稿25件に「いいね」を押した。
アムウェイが契約した会員に配布した資料など=東京都内で2022年10月14日午後2時40分、藤沢美由紀撮影 消費者庁は14日、「日本アムウェイ合同会社」(東京都渋谷区)に対し、連鎖販売取引(マルチ商法)について社名や目的を言わずに勧誘したことなどが特定商取引法違反に当たるとして、6カ月の取引停止命令と、再発防止策を講じることなどを求める「指示処分」を出した。同社への行政処分は初めて。 この処分で連鎖販売取引についての勧誘や契約などが禁じられるが、会員同士の売買は可能だ。 同庁によると、社名や目的を言わずに勧誘した▽目的を告げずに誘った相手を密室に連れ込んで勧誘した▽相手の意向を無視して一方的に勧誘した▽契約締結前に書面を交付しなかった――という4種類の違反を確認したという。
「看板倒れ」どころか、倒れて粉々になった看板が最初からなかったかのように片づけられようとしている。岸田文雄首相による10月3日の所信表明演説を聞いて、私が思い描いたのは、そんな荒涼とした光景だ。 わずか9カ月前の今年1月17日、岸田氏は施政方針演説において、成長と分配の好循環による「新しい資本主義」の実現を訴えていた。この日の演説で岸田氏は、「市場に依存し過ぎたことで、公平な分配が行われず生じた、格差や貧困の拡大」や「市場や競争の効率性を重視し過ぎたことによる、中長期的投資の不足、そして持続可能性の喪失」など、新自由主義が生み出したさまざまな弊害を列挙。世界では、これらの弊害を乗り越えて持続可能な経済社会を実現するための「経済社会変革」の動きが始まっているとして、歴史的なスケールの変革を日本が主導する、とまで語っていた。 しかし、今回の所信表明演説では「格差」、「貧困」等、新自由主義の弊害
陸上自衛隊郡山駐屯地(福島県)に所属していた元1等陸士、五ノ井里奈さん(23)が訓練中の性被害を訴えた問題で、防衛省は29日、複数の男性隊員による性暴力の事実が確認されたと明らかにした。防衛省が五ノ井さんの被害を事実と認めるのは初めて。吉田圭秀・陸上幕僚長は29日の定例記者会見で「これまで長く苦痛を受けられている五ノ井さんに対し、陸上自衛隊を代表して深く謝罪申し上げます」と頭を下げた。防衛省は調査を続けており、詳細を確認して関係者の懲戒処分に踏み切る。 調査では、五ノ井さんの同僚だった複数の女性隊員も被害に遭ったことや、加害側の隊員が五ノ井さんに口止めしていたことも判明した。五ノ井さんの所属部隊で「性的発言や身体接触が日常的に公然と行われていた」と指摘。五ノ井さんの被害として、2020年秋に警衛所で勤務中に複数の隊員から体を触られた▽21年6月に訓練で張ったテント内で、隊員から性的な身体接
中学教諭の体罰などについて記者会見で謝罪をする県教委幹部ら=長崎市尾上町で2022年9月27日午後3時7分、松本美緒撮影 女子バレーボール部員への体罰で顧問を外されて体罰防止の講習も受けたのに、同じ部員にまた体罰をしたなどとして、長崎県教委は27日、諫早市立中の男性教諭(25)を停職1カ月の懲戒処分とした。 県教委によると、教諭は女子バレーボール部の顧問だった2021年9月~22年3月、練習中に部員6、7人の顔にボールを押し当てるなどの体罰をした。教諭は顧問から外されて文書訓告の処分を受け、体罰防止の講習を受けた。 しかし、教諭は7月の体育の授業中、他の生徒がハードルをうまく飛べたことを喜んだ部員に「ふざけている」と立腹し、ハードルを蹴って「見学していろ。バレー部をやめろ」と発言。授業後、出席していた別の部員2人を呼び出し「大会が控えているのに、選手としての自覚はあるのか」などと威圧的な指
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