裁量労働制の問題は、経営側と労働者側の賃金についての綱引きのように見えるが、ベーシックインカムの条件や課題など、未来社会の「働く」という意味が見事に抜け落ちていて、議論に関心を持てない。 企業組織側は、給与はコストだと思っているので、コストをなるべく削減させたい。労働者は、給与は、会社の利益の配分だと思っているので、なるべく多くぶんどりたい。しかし。そういう戦いは20世紀の出来事ではないのか。与党と野党の戦いも、古い映画を見ているみたいだ。 何度も繰り返しているが、「20世紀は組織と組織との戦い。21世紀初頭は、組織と個人との戦い」になる。組織と個人との戦いにするためには、組織の発展を前提に考えた、利益の配分ではなく、閉鎖的な企業組織と、社会の一員としての自覚を持った個人との戦いとして考える必要がある。 アナリストが1500万円の給料をもらっていて、これを400万円ぐらいの給与にしたい経営