トランプ前大統領が再選される見込みが高まってきている。「アメリカ第一主義」を掲げて、ヨーロッパからの手を引くことも匂わせているトランプが再び大統領になったら、ロシアとウクライナの戦争はどう推移するのか? 東京大学先端科学技術研究センター准教授で、ロシアの安全保障が専門の小泉悠氏に聞いた。 2つめの記事『もう「日本のゴマすり」は通用しなくなる...「トランプ再選」で台湾は見捨てられ、さらに「日米同盟は崩壊」へ』より続く。 小泉悠(こいずみ・ゆう)/1982年、千葉県生まれ。専門はロシアの安全保障。外務省専門分析員などを経て現職。著書に『「帝国」ロシアの地政学』『ウクライナ戦争』ほか 敗北へのカウントダウン 外交や安全保障、とくにウクライナ戦争に関して、トランプ本人に確固たる考えがあるとは思えません。むしろ政権に入るスタッフが、アメリカの方針を大きく左右するのではないでしょうか。 バイデン政権