デザイン・ツールをつくる 3次元プリンタやカッティングマシンなどの〈デジタル・ファブリケーション」技術は昨年頃より日本の建築系大学でも注目され始めた。これまで、コンピュータ上のアルゴリズムで生成された複雑な形状の多くはCGどまりであったが、ファブリケーション技術によって物質化までの一連のプロセスを統合的に扱うことが可能となった。そうした技術の深化に後押しされるように、設計と工法、あるいはコンピュテーション(計算)とマテリアリティ(素材感)の融合によって、新たな造形表現を模索する動きが世界的に活発化している。先日筆者は、国際会議Fabricate 2011(Digital Fabrication Conference)★1に参加した。そこでは、MIT(米国)、AA School(イギリス)、Arup(イギリス)、ETH(スイス)、IAAC(スペイン)、Stuttgart University