試合は中止のはず。どうして大勢の人が、スタジアム前で大漁旗を振っているのか。この人達はどこから来たのか―― 日本ラグビーの北の聖地ともいえる岩手・釜石。 新日鉄釜石の日本選手権7連覇など栄光の歴史を持つ「鉄と魚とラグビーの街」は、ラグビーW杯日本大会で12開催都市のひとつだった。 釜石鵜住居復興スタジアム(岩手・釜石)ではW杯2試合が予定されていたが、10月13日のナミビア×カナダが、台風19号の影響により中止になった。 開催中止の発表は、試合当日の朝。釜石開催は今大会最後とあって、落胆の声が広がっていた。 だからこそ、釜石・鵜住居からSNSで発信された光景に人びとは驚き、感激のメッセージを寄せた。 鵜住居のスタジアム前で、大量の大漁旗が振られていた。 試合は開催されない。スタジアムには入れない。 それでも人びとはスタジアムに結集し、台風一過の青空に、100旗以上のカラフルな大漁旗をなびか