マンガやアニメ、小説やテレビドラマなんかにふれていて、小さい頃とても疑問に思ったことがありました。それは「登場人物の口調」です*1。 たとえば、女性の登場人物の「あら、」とか「〜のよ」「〜だわ」。ぼくは関東生まれの関東育ちで関東弁を話す、いわゆる“標準語”圏の人間ですが、周囲を見渡してもそんな話し方をする女の人を見たことがありませんでした。違いといえばせいぜい、自分のことを「わたし」と呼んだり、「かわいー!」と叫ぶことの割合が男よりも多いというぐらいで。 そして、それ以上に違和感を覚えたのは、老人の「のう、〜さんや」「わしは〜じゃ」という話し方でした。周りに“老人”と呼べそうな人が少なかったのですが、ぼくは、これはおかしい、こんな話し方をする人なんてどこにもいないじゃないか、と思いました*2。中国地方出身の母の話で、これが中国地方の方言に近いということを後に知ることになります。 登場人物が