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2016年10月11日のブックマーク (5件)

  • 店先に並べられた羊の頭 | 写真とエッセイ by awazo.com

    肉屋の男は包丁で手際よく山羊を解体した。解体が終わると、肉片はお店ですぐに売られるのだった。あらかた肉は売れてしまったけれど、店頭には山羊の頭が残っていた。羊頭狗肉なんていう言葉があるけれど、ここで売られているのは正真正銘さきほど捌いたばかりの頭だ。 この辺りでは、肉だけでなく頭も売られているのをよく見かける。頭だけ買う人なんているか不思議に思ってしまう。カレーの出汁にでも使うのだろうか。それでも、タンクトップを着た肉屋は意気揚々と客が来るのを待っている。 肉片が床に散らばっていて、沢山の蝿が飛び交っている。ここでは、冷蔵設備なしに肉を売るのは普通のことだった。

    店先に並べられた羊の頭 | 写真とエッセイ by awazo.com
  • 男たちがまだ熟していないバナナの房を頭に乗せて競りの会場まで運んでいた | 写真とエッセイ by awazo.com

    コルカタの町を歩いていると、偶然に路上で開かれている果物市場に出くわした。市場の一角ではバナナの競りが行われている。競りの会場は混雑していて、大勢の人が働いていた。見ていると、次から次へとバナナが運び込まれていて競りにかけられていた。 トラックでここまで運ばれてきた大きなバナナの房は、人夫が頭に載せて競りの会場まで運んでいる。写真のふたりの男も大きな房を頭上に載せて、競り会場の手前で順番を待っているのだった。房は巨大でとても重そうに見える。彼らは強靭な首を持っているに違いない。 運ばれるバナナはどれもこれも、まだ緑色だ。バナナはまだ緑のうちに収穫をして、店頭に並ぶまでに黄色に熟すようだ。

    男たちがまだ熟していないバナナの房を頭に乗せて競りの会場まで運んでいた | 写真とエッセイ by awazo.com
  • 男の頭が見る見るツルツルになっていた | 写真とエッセイ by awazo.com

    ムルシダバッどの町角に小さな床屋があった。客が椅子に腰掛けていて、床屋が仕事をしている最中だった。カメラを向けても、床屋は手を止めることはない。お客の頭を手際よく剃り続けていて、見る見るうちに頭はつるつるになっていく。よく見てみると、口髭は残したままだ。頭の毛を全部剃った後に、剃るつもりなのかもしれない。 ちなみに、この辺りの床屋では髪をシャンプーしてもらうことは叶わない。床屋の中には椅子と鏡が置かれているだけで、水回りの設備はないのが普通だ。

    男の頭が見る見るツルツルになっていた | 写真とエッセイ by awazo.com
  • バイクに乗ったふたつの顔 | 写真とエッセイ by awazo.com

    列車のチケットを買った後、ひとりで道を歩いていた。するとバイクにまたがった二人の男がやって来て、僕の前に停まった。そして、バイクに跨ったまま話しかけてきたのだった。何か因縁でも付けられるのかと心配したが、そうではない。 僕が駅でチケットを買うのを見ていたようで、僕が乗ろうとしていた列車が事故で運休になるかもしれないということをわざわざ教えてくれたのだった。確かにさっき切符を購入したばかりだった。普通に買ったつもりだったけれど、そんなに目立っていたのだろうか。ふたりはそれだけを僕に伝えると、風のように走り去ってしまった。顔はちょっと怖かったけれど、なんて優しい人なのだろう。

    バイクに乗ったふたつの顔 | 写真とエッセイ by awazo.com
  • 掻く犬 | 写真とエッセイ by awazo.com

    九份の町並みを堪能したので、台北へと戻ることにした。バス停で台北に戻るバスが来るのを待っていたのだった。他の大勢のバスを待っている人とともに、バス停には一匹の犬がいた。もしかしたら、この犬もバスが来るのを待っているのかもしれない。 地面に寝転がった犬は、必死で体を掻いている。とても痒そうだ。掻いている時はどこか遠くを見つめたままなので、もう夢中で掻いているように見える。カメラを持って近づいてきた僕に注意を払っているような場合ではないようだった。

    掻く犬 | 写真とエッセイ by awazo.com