革命の混乱中に起きた反乱や民族蜂起の数々 現代のシリアがそうであるように、社会統制のタガが外れると中央の政治抗争だけでなく、国内のあちこちで不満分子による反乱や少数民族などの分離運動が起こり、そこに外国勢力が入ってきてだんだん対立構造がねじれて複雑化していくものです。 1917年に起きたロシア革命がもたらした混乱も凄まじいものがあり、ロシア帝国の擁護者による反乱や、周縁部の少数民族による反乱や独立運動、諸外国の介入をもたらしました。 ソ連はあちこちで起こったそれらの混乱を武力でほぼ全て平らげて、表面上は平安をもたらしたのですが、では実際にどのような混乱があったのでしょうか。 1. ニコライ・ユデーニチ将軍の「北西ロシア政府」 ロシア帝国復活を掲げ赤軍と戦い敗れた将軍 ニコライ・ユデーニチ将軍はロシア帝国の由緒正しき軍人家庭に生まれ、日露戦争や第一次世界大戦に従軍し活躍した男で、大国ロシアの