東日本大震災の発生から3カ月超、国際協力NGOは大きな試練に立たされている。被災地支援に乗り出した団体のもとには、震災対応のための巨額の寄付が集まった。だがその一方で、本業の国際協力は資金が足りない。東北支援か、貧困撲滅か――2つの狭間で、国際協力NGOは大きく揺れている。 使い切れない震災マネー 「こんな金額、これまで手にしたことがない。どうやって使うんだ」 東日本大震災の被災地支援を手がける大手国際協力NGOはいま、こんな話で持ちきりだ。 震災絡みでNGOが手にした寄付金(震災用活動資金)は合計で100億円を下らないといわれる。年間数千万円の予算でこれまで活動してきた小さな国際協力NGOの財布にさえも突如、億単位のカネが舞い込んだ。 これらの寄付金はすべて震災オンリー。96の国際協力NGOが加盟するネットワーク型NGO「国際協力NGOセンター(JANIC)」の山口誠史事務局長は「団体の